うちでは犬しか飼ったことがありませんでした。猫は噛んでくるイメージもありなかなか好きにはなれませんでした。しかし4年前の夏、台風の日に猫との出会いがありました。
数日前から近くで赤ちゃん猫の鳴き声がしていたのですが、その日はいつも以上に聞こえていました。どこにいるのだろう、と探したところ物置の辺りから鳴き声が聞こえてきました。中に入ってみると一匹白黒ハチワレの赤ちゃん猫がいたのです。普段は父が物置の入り口を開けっ放しにしているのですが、台風が来るので締め切っていたのでした。
お母さん猫は外に行ってしまったようで、赤ちゃん猫だけ取り残されてしまったのです。何も知らずに抱きしめてしまったので、人間の匂いもついてしまいました。こうした赤ちゃんは親猫が殺してしまう可能性もある、ということで話し合った結果飼うことにしました。幸い親戚が猫好きで飼ったことがあったのでいろいろ聞くことができました。犬と違って散歩も行かなくていいですし、トイレやご飯も準備をすれば勝手にやってくれるので手がかからず非常に楽でした。うちの中では暴れまわって、ふすまや柱をボロボロにしていますが、元気なお転婆っ子で頼もしく思っています。今では逆に走り回らないほうが心配です。
私が結婚してうちを出てしまったので、たまにしか会えなくなってしまいましたが、今のほうがより甘えてきてくれるようになりました。こたつの中に入っていても私の声が聞こえるとダッシュで出てきてくれます。長生きして欲しいです。