2019年 12月 の投稿一覧

向日葵の花

“もうずっと昔の話になりますが、我が家ではハムスターを飼っていました。

名前はくるみ。ジャンガリアンハムスターで、これといって特徴の無いノーマルカラーの女の子。友人の家で番で飼っていたハムスターが産んだ子どもを譲ってもらい、うちの家族になった子でした。

当時世間ではテレビアニメの影響だったのかハムスターブームが到来しており、うちでも飼うのはその子で二回目でした。けれど、当時臆病な小学生だった私は、自分よりずっと小さな生き物に触れるのが傷付けてしまいそうで怖くて、飼っている水槽型の小屋をそっと覗いてくるみの仕草を観察するのが主でした。

くるみの前に飼っていたのが気が強いゴールデンハムスターだった為、くるみはとても大人しく、おっとりとした性格に感じました。

学校から帰ってきて水槽を覗くと夜行性の生き物のため大半眠っていましたが、たまにおがくずがモコモコと動き、寝ぼけ眼のくるみが顔を覗かせると、なんとも言えないほっこりとした気持ちになりました。そうして一定の距離を崩さず、穏やかな四年間を過ごしましたが、ハムスターの寿命は人間に比べると短く、くるみも天に旅経ちました。けれど、ハムスターにしては長生きした方だと思います。

壮絶な別れでは無かった為か、くるみを埋葬する時も穏やかな時間が流れました。その後も何度か生き物を飼いましたが、後悔や悲しみが強かったように思えます。今考えてみるとのんびり屋で優しいくるみが、悲しみを一緒に持って行ってくれたのかも知れません。

空っぽの水槽は寂しくて、見詰めていると鼻の奥がツンとしましたが、くるみが眠っている場所を眺めると、寝ぼけ眼のあの顔を見た時のようなほっこりとした気持ちになりました。

それから一年程経ち、夏が訪れた時です。

思い出した時よく眺めていたくるみを埋葬した場所に何気無く目を向けると、一輪の綺麗な向日葵が咲いていました。

驚いて近付いてみると、どうやらくるみが眠っている場所の近くから生えている様でした。くるみを埋葬する時に、大好きだったひまわりの種を一緒に埋めたのを思い出し、太陽に顔を向けて揺れている黄色を眺めていると、彼女と過ごした穏やかな日々が脳裏に蘇りました。

私よりずっと小さな彼女は、幼い私にたおやかな幸せと、死の向こう側からでも寄り添い、思いの中に生き続けるものがあるということを教えてくれました。”

鍵トラブル 下関

失って得るもの

出張で数日留守、潔癖性で几帳面な私はいつもなら帰宅したら直ぐに手洗いをするのですが、その日は玄関ドアを開けると何か違和感を覚え、手洗いをすることなく家の中を確認すると窓は全て閉まり部屋が荒らされた様子はなかったため、手洗いをしてからリビングで寛ぎました。
数日留守にしていると、いつもならインターホンには来客件数がかなり増えているのですが、その日は来客件数がゼロ、そんな日もあるかなとは思ったのですが、友人から家を訪ねても留守だったとメールが入っていたため、少なくても友人はインターホンを鳴らしたはずなのに来客件数がゼロは可怪しい。
インターホンが故障しているかもと思い確認をすると、確かに友人はインターホンを鳴らしており、他にも来客は数件ありました。ということは誰かかがインターホンを確認したということ、しかし、私は一人暮らし、改めて部屋を確認すると引き出しの中が散らかっている、1箇所ならたまたま散らかってしまったこともあるのかもしれませんが、他の引き出しも几帳面な私ではありえない散らかり様。はじめて空き巣が入ったことが分かり、近所の人に相談をすると、近隣で空き巣が増えていることをその時はじめて知りました。
相談をした近所の人も最近、玄関ドアのカギを変えたらしく、その人の紹介で近所のカギ屋さんに来てもらい防犯性の高いカギと交換。
新しいカギを渡された時の印象は、複雑な構造、従来であればスペアーキーを容易に作成できたのですが、新しいカギは専門のところでないとスペアーキーを作れないらしく、それからはカギの扱いに慎重に。
空き巣に入られたのが色々と物入りの年末、私が悪さをしたわけでもないのに、むしろ金品を取られた被害者なのに高額なカギ交換費用が掛かり正直辛かったのですが、空き巣を近所の人に相談したことで付き合いが生まれ、出張等で留守にしていると近所の人が気にしてくれるようになり、忘れていた近所付き合いの大切さを思い知るキッカケになりました。